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ベナンと日本の架け橋になったゾマホン
[ゾマホン、大いに泣く 作者 ゾマホン・ルフィン]
[管理人]

この本は2000年4月25日に初版が発行されました。


[本文より]

私は13年ぶりでお正月をベナンで過ごす事ができました。
母親も親戚も喜んだよ。
特に母親が喜ぶ顔がうれしかった。
そうしたら、新年の挨拶の後、母親がいきなり、お見合いをしなさいというわけ。いきなりだよ。
エッ?お見合い?
どなたがですか?
私が?
私がお見合い?
はっきり言って、私は結婚する気持ちはぜんぜんない。
興味がない。
でも、母親が強く希望しました。
いつまでも一人は心配ですと。
そこで、わかりました。
私は母親を安心させるためにお見合いをすることにしました。
はっきり言って、気分重いよ。でもしかたないね。
ベナンでは、お見合いするということは、もう結婚するのと一緒ね。
親と親との交渉。
困ったよ。
困った、困った。



[管理人]

日本はTVが普及するまでは、アフリカのベナンと同じやり方で結婚する社会でした。唐突にTVの普及を…と節目に表したのは、そんな気がしたからです。
正確には、戦争に負けた日本が新憲法のもとで、何でも自由、自由なんだと民主主義の時代を謳歌し始めた戦後のことです。
それまでは、親同士が決めていたと聞きます。
私の両親もそうでしたし、祖母もそうです。

親がいつまでも独身でいると心配するのはいつの時代も一緒でしたが、今は親が絶対的存在でなくなり、どちらかというと親に従わなくなりましたので、独身者が増えています。(短絡的発想ですいません)

それで結婚しないものだから、子供が少ないのでお年寄りを支える年金制度が原資割れだけはしません…といい始めたり、いつくれるの年金…というようにもらえる年齢が伸びて来ました。

子供が少ないので、国の人口が減り、経済も立ち行かなくなりつつあります。

例えば、バスの乗客数が少ないので、車掌さんが運転手さんと一緒に仕事をしていたのに居なくなり、ワンマンバスになった。それでバスの運転手さんの年収は半分以下になり、一時は社員制度を辞めて、ある年齢になると嘱託で勤務するように成っていましたよね。バス会社によって違いますが。私の言うのは地方のバスです。都心副都心は又事情が違うでしょうけど。
つまり、乗客数が少ないので収益が減り、人件費を削るようになりました。

とにかく、恋愛結婚する人達は僅かであり、親の勧めで結婚する人達が大勢居た時代が戦前の日本の有様でしょう。
それがベナンでは、今もTVの恋愛ドラマや美男美女の芸能人に毒されることなく昔の日本と同じ風習で結婚しています。
毒される?と申しましたのは、夢見るような恋愛の奇跡を待ち続けたり、分相応ではないスターのような相手と結婚したいと高望みしたりするということです。

つまり、いつまで経っても理想の相手は出てくるはずが無いのに、待ち続け未婚者が増えてしまった分けなのです。

また親を信じ、尊敬した上での絶対者のもとでの結婚で無いために、自分の我儘な理由で離婚し…子孫が無いということもあります。

無限に広がる宇宙に旅立ち始めた人類だというのに、日本の人口は縮小傾向にあり、将来の老後を心配しなければならないようになって来たのです。


[本文より]

実際にお会いした女性は、とても美しい方でした。
アフリカの理想的な女性ね。
あぁ、彼女と結婚できればなぁ、と思ったよ。
結婚はしたいよ。
でも私は我慢しなければなりません。
なぜならば、私はまだ学生の身分です。
収入がありません。
奥さんを食べさせなければ、ベナンでは立派な旦那さんとは言えない。
いますぐ結婚して引越ししたとしたら、電気、水道、ガス代いろいろ、奥さん食べさせなければならない。
その収入はどこから来るの?
本の印税でやってはいけないよ。
それは泥棒になるからだめだよ。


[管理人]

若者は皆同じですね。
考える事、悩み、同じです…
そうなんですよね、男には夢があり、しかし素敵な伴侶があればもっと幸せになれるだろうけど、生活力がないので踏み切れないのです。
ゾマホンさん、美人の彼女を前にして、欲しかっただろうなぁ。
でも理性の働く男性なら、皆同じ心境でしょう。

経済的自立が男の人生の上での大きな目標です。

そして、本が沢山売れても、それは学校建設のために使う読者への約束なので、使えない。

しかしくよくよと、そのような悩みで時間を無駄にするようなゾマフォンさんでは無かった!のです。



[本文より]

いま与えられた機会は、私は国のために使いたい。
国のためならならば、自分の結婚を犠牲にしてもいい。
遅くまで待って結婚してもいいと私は思っています。
…国のためにだったら七十歳まで結婚を待ってもいい。
私はぜんぜん心配ない。
私の活動が日本のみなさまの、次の世代に役立てることだったら私はOKだよ。

同じように、国のためならば、死んでもいいもいいと思っています。


[管理人]

くーっ!
こんな精神がゾマフォンさんの心情にあったなんて、すごすぎです。

こういう気持ちがあるので、ビートたけしさんの胸を打ち、ベナンに学校を建てる協力を始めたんでしょうね。
日本中を驚かせたのは、彼の心の底にこんな世界が広がっていたから。
言ってる事と、やってる事が違えばそれまでだが、彼は本が売れた印税を全て学校建設のために使い切ります。

結婚も延期です。

こんな愛国心はどうして生まれたのでしょう。
タンザニアのことで最初私は、愛国心が根付いてないことを書きました。
しかし、アフリカのベナンを知り、そうではないことを知りました。
ベナンの国の社会構造をこの本から読んでいくと、恐ろしく理想的な国家の根本精神がこの国に潜んでいる事に気が付きます。
世界が見習わねば成らない、社会の精神形体を知る事になります。

そしてゾマフォンは、ベナンの最高指導者になる資格を持つ事が出来る候補者であることが分かりました。
…そんな奇跡の日が来る事を私は楽しみにしています…

お金の誘惑、結婚の誘惑、そんな壁を乗り越えて今ようやく目標の学校建設が実現しました。
それは、「死んでも、国のために成し遂げたい」という信念があったからこそだと思います。

今私達日本人が「死んでも」成し遂げる覚悟を一人々が持ち合わせ、国のための自分の目標に立ち向かったならば、すごい事になるなと思います。
死を恐れない精神万歳!です。

故郷を出て13年、ゾマフォンは日本とベナンの架け橋になりました。
今では、大きな大きな橋になり、アフリカと日本と世界を照らす光明となりました。
ありがとう、ミスターゾマフォン・ルフィン!

(※ゾマホンのほんが販売され、1999年〜2000年に販売部数は24万部に達しその印税は2400万円でした)


ゾマフォンサイト
ベナン共和国(経済・歴史・その他)
ベナン(ウィキペディア)
ゾマフォン(ウィキペディア)
ゾマホン(波乱万丈)
たけし日本語学校 ベナン人卒業生大集合
中学校教諭の青年海外協力隊ブログ

筆者:ゾマホン・ルフィン
発行:2000年4月25日
発行所:河出書房新社
2011.6.8

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