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コンゴ出身者が本を出版
[漆黒の王子 /著:カマ・カンダ]
(副題:アフリカの吟遊詩人=グリオ36の物語)
 短編No.36「地上に降りてきた女神」

わたしは 聖なる女
聖なる女神の 血をひく女
人に嫁いで御空から 地上に降りてきたけれど
愛をなくせば 苦しむさだめ
すみれのようにたおやかで ふっくらとして華奢な手は
優しくなでて ほしいのに
仕事をすると 枯れてしまう
愛さないと しなびてしまう
打ち捨てられた すみれのように
そうして最後は心まで
悲しいことに 死んでしまう
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[管理人]
この詩は、上手に
乙女の心を詠っているように思えます。
いや・・・?女神、天使、天女?の詩、歌なのですが・・・。

ある時、地上に住む「他人とはちがう特別な事をしたいと望む男」は、美しく気立てがいい女神を伴侶に迎える為に世界中を歩き回ります。そして男は砂漠を歩きつづけ、全身砂だらけになり、ある老女に呼び止められてお風呂に入る事になりました。所がそこに住む老女の娘が実は女神でした。天に帰ろうとしていた女神に結婚を申し込むのです。しかし、最初は断られるのですが、どうしてもと願う男に根負けして、「ただし・・・」という条件付で受け入れるのでした。

[漆黒の王子 /著:カマ・カンダ]
男の熱意に打たれて、老女のほうがとうとう折れた。・・・


「娘と結婚すれば、あなた様はほしいものを何でも手に入れられるようになるでしょう。ただし、これだけは約束して下さい。決して娘に手仕事をさせてはなりません。流れ星がたった一度しかきらめかないように、わたしの娘も一度しか、人間を愛することができないのです。わたくしとの約束を守りとおしてくださるのなら、娘をあなた様に差しあげましょう。」


[管理人]
手仕事・・・・・面白い事を言うでしょう。
まるで何もしない美しい芸能人の娘を持つ老婆がお願いしているみたいです。(そんな芸能人がいるの?って。いるそうですよ、洗濯も炊事もしない女優さん・・・)可愛がって下さいよって・・・。世の中の女性が全て女神のようでないにしても、女神のように接してあげなくてはならない?ものなのかも知れない・・・ふと、そう考えさせられてしまうような内容です。女神とはそういうもので、乙女もそういうものかも知れません。
それにしても、せつない悲しい詩ではないでしょうか?可憐な美しい乙女の心情が伝わってくるようですね。いや、女神の。

男の欲望は尽きる事が無く女神の力で大金持ちになります。がしかし、それと同時に男は女神との約束を忘れてしまうようになっていました。

[漆黒の王子 /著:カマ・カンダ]
けれどもそんなしあわせは、やっぱり長くは続かない。ある日のこと、ふたりは男の実家へ数日間の予定で里帰りした。・・・そんなある日、義理の姉が女神に皿洗いを命じた。女神のほうは、どうか自分に家事をさせないでほしいと、切々と訴えた。けれども事情を知らない義姉が納得するわけがないさ。義姉は、かっとなり、女神を罵りはじめた。「このぐうたら女。見た目がきれいなだけで何の役にも立ちやしない。皿ひとつもあらえないって言うのかい。とんだ無駄飯ぐらいを背負いこんじまったもんだよ」

[管理人]
時がたつと、初心、誓ったことを忘れてしまいます。
欲望に限界はなく、人間は時と共に謙虚さも忘れてしまうものです。女神にあっては、そんな地上の世の常話など通用しません。おまけに男も女神に説教をするようになり、彼女はとうとう、義母の頼みを受け入れて、トウモロコシの粒を粉にする為にすりこぎを動かし始めました。・・・・そして美しい手から血が・・・

グリオとは、アフリカにものを書く習慣が無く、口伝えで昔の事を後世に伝える社会的使命を持った人をいいます。コンゴ出身のカマ・カンダ氏は、1952年にルエボに生まれ、家族でアフリカ中を放浪し後にルクセンブルクに亡命し、15歳で本を発表しました。彼の著した書物により、ポール・ヴェルレーヌ賞やテオフィル・ゴーティエ賞、ブラックアフリカ文学大賞などを授賞されています。
他の物語りも、非常にユニークです。
「黒き王子、日出づる国へ」は、日本の女王が後家になり、“ガゼルの群れ飛ぶ国”から海を渡ってきたバントゥー族の王子に見初められ苦難の末、再婚する物語です。あの世とこの世を行ったり来たり(「骸骨と王女」)、すでに日本の教育から姿を消し去られた神話のような世界が、グリオによって今もアフリカの人々の生活を戒めているようです。
「漆黒の王子」
著者:カマ・カンダ
発行:2001年6月30日
発行所:バベル・プレス
2003.2.20-05.8


次は「マリ」です
ご紹介します!タンザニアの無農薬無添加コーヒーは、さっぱり味でわずかな酸味がほどよいのです。一度お試しあれ・・・・
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