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目次に戻ります。ザンジバル!な、何のお話?

ザンジバルの奴隷とその奇跡
ついに発見・・・・
なかなか分からなかった・・・奴隷の心情!
私が知りたかったのは、奴隷の気持ちです。
彼ら彼女等の奴隷として扱われた心情です。
あるがままを受け入れたのか・・・それともいやいや奴隷の道をいったのか?また、どのように奴隷商人に買われていったのか??日本の江戸時代に生活していた身分差別社会に生きた人々の心情とどう違い?どう似ていたのか?

とにかく、無口な奴隷の写真や絵しか知らない私は、そんな事をいつの間にか知りたくて、欲求不満とまではいかないのだけれど・・・分かれば・・・と思っていたのです。ついに念願がかないました!著者の富永智津子先生に感謝します・・・


[ザンジバルの笛]
(副題:東アフリカ・スワヒリ世界の歴史と文化)
気がつくと土の中だった。
スウェマが運び込まれたのは、墓地だったのだ。

幸い墓穴は浅く、うめき声を聞きつけたキリスト教徒によって助け出された。
ただちに、スウェマは、カトリックの伝道所に収容された。カラスの悪夢を見たのは、それからまもなくのことだった。

スウェマは1855年頃にタンザニア南部の小さな村で農民の娘として産まれました。父が狩に出てライオンに襲われて亡くなり、その後、村はイナゴの大群に緑を食べあさられたので飢饉がおこり家畜も死に、疫病さえも流行して姉弟をも失います。母と娘のスウェマは村を離れ、別の村に移住し、近所で種を借りて蒔きますが、雨が降らずに失敗します。その後、壷を作り返済しようとしましたがこれも失敗します。村の長老が証人となり、アラブ商人に借財をかたに売り渡そうと種を貸した村人がやってきました。若くて綺麗な女奴隷は妻妾(さいしょう)として高い値で売れます。・・・これがアラブ商法だったのです。

やや、江戸時代のやくざと庄屋の手口に似たものを感じます(TV水戸黄門の見すぎかな?)
それでも江戸時代の場合・・・動けぬ奴隷を見切って合理的に即、お墓には埋めたりは?しないでしょう??・・・どうでしょうか。

タンザニアからザンジバルの奴隷市場までダウ船の中です。昼間の熱気と夜の酷寒による6日間の旅のためにスウェマは死んだように気を失っていました。役に立たないと思った運び屋達が彼女を墓穴に運び埋めたのでしょう・・・・しかし、奇跡的にキリスト教徒により土の中から救出されたのです。

[ザンジバルの笛]
スウェマは、夢の中でカラスになっていた。
カラスになって、自分を奴隷におとしめたアラブ商人の身体を鋭いくちばしで切り裂いていた。
切り裂きながら、なおもつばさでアラブ人の体を打ち続けた。

・・・スウェマは悪夢から覚めた。全身がふるえていた。怒りからのふるえであったのか、恐怖からのふるえであったか。スウェマにはわからなかった。スウェマはキリスト教に改宗した時、自分を不幸のどん底におとしめたアラブ人を神の前に赦したと思っていた。しかし、本当は赦していなかったのだ。夢がその証しだった。

この話は尼僧(にそう)が聞いて記録したものですが、100年以上古文書に紛れ込んでいたものです。母と自分を引き離したアラブ商人を憎んでいたのでしょうか?憎んでいる自分を諌めるために神がスウェマに見せた夢だったのでしょうか?
狩で得た肉を食べ、畑で作った野菜も・・・そのうえ象牙を他の産品と交換していたというくらい、わりと豊かな暮らしであったスウェマの過去の生活です・・・全ての奴隷の過去がそうであるとは言えませんが・・・平凡な幸せな暮らしを得ていたアフリカの人々ならば、スウェマぐらいの憎しみは一般的に持って当然だと思われます。

種を貸した村人や、他にも奴隷商人に売り渡した庶民など“隣人を愛しなさい”といわれた救い主の教えが必要な時代をここに見ることが出来ます・・・
題名:「ザンジバルの笛」
(副題 東アフリカ・スワヒリ世界の歴史と文化)
著者:富永智津子
初版:2001年4月20日
発行所:未来社
楽天BOOKS「ザンジバルの笛」/アマゾンBOOKS「ザンジバルの笛
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