編集後記画家のご紹介(39) 目次に行きます…
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タンザニア絵画展前、「画家と画商」2003
タンザニア訪問記
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チャリンダ作“シェタニ”
真っ白い背景に青白く光る、人間とシエタニたち…。

チャリンダの想像力がこのように不思議な絵を創作しました。この作品はリランガの描くシェタニとは違いますし、マコンデ族の彫刻に現されるシェタニとも違う…彼自身の個性的な芸術性が良く現された作品です。

ティンガティンガは動物を描かなければティンガティンガではない、と思えるくらいに考えているのが私達です。しかし、チャリンダはその固定観念を打ち破ろうとします…世界的に有名に成った画家リランガのように、シェタニをモチーフに描いています。彼は、お土産を制作するよりも、芸術家でありたい…そうなりたいと喘(あえ)いでいるのが分かりました。その喘ぎが、私をも恥ずかしくしそうで…いけません。しかし、彼はあえて、その羞恥心を越えて挑戦しているのです。が…彼を理解し、認めるものは周りにはなかなかいないようです。ゴッホに似た、寂しさを感じない事もありません。なんとなくレジェの作品を彷彿しないでもなく、がしかし、キュビズムの思想が入ったものでもありません。…こんな作品も人気が出ると、すぐに模倣されて誰が最初に描き始めたのか分からなくなるのだと思われます。それにしても、また面白い作品です。
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私は最初に200枚以上の絵画を購入し帰国して、これらをHPで販売しました。
その影響でしょうか…二度目に訪れた時は、事務所に通されて、次から次に画家が一緒に入ってきました。私が話す一言を聞こうと、やって来たのです。ちょっと笑ってしまったのですが、スワヒリ語を話せるわけでもないですし、英語も片言…ははは^^;チャリンダもその時に入って来た一人でした。私は彼の描くムスリムが好きです。愛嬌があり、異国情緒があるので、不思議な魅力を感じます。

「コンドームを使わずにエイズで亡くなった人のお墓に手を合わせる人々…」この作品は、今回のタンザニア絵画展では芸術的なエッセンスとして展示会を盛り上げるのに多いに役立ってくれました。このサイトが街の行事として公(おおやけ)に公表出来るかどうかを吟味する役場に努めるご婦人も、私と同じ気持ちでした。彼女は展示会にわざわざ来て下さったお一人です。厚生省が使う“エイズ撲滅キャンペーン”のポスターにいいような作品…そう感じていたのです。彼女は、展示会を宣伝してもいいものかどうか、私のHPを観て吟味するという役割についておられたのです。


チャリンダの作画風景
…2003年7月に訪問して撮影したチャリンダの様子です。

がっちりした身体の上に着たラフな感じの上着、その両方の胸ポケットに何かメモ帳やボールペンをしのばせ、小さな小さな作品を手掛けます。

それにしても寡黙な画家たちのアトリエではないでしょうか?
彼らには、煩悩のようなものがないのでしょうか?静か過ぎるほど静かです。
目立つのは、絵を描かない会計係のカストロだけです。一言話すと、口から精力を言葉と共に吐き出しています。ここでは資本主義者が目立ちすぎます…
画家はお金を得るために描きますが、最終的にお金の為に描いているということは無いと思っています。よく分かりませんが修行僧の行(ぎょう)のようなものでしょうか?しかしそれは、無意識の内に修行をしているので、そのような宗教とは異なるのです。しかし、それがもしかすると“絵”というものなのかも知れません…
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ティンガティンガは最初テレビの裏板に描かれました。
建築現場に落ちていたボードがそれだったということです。
それは今では殆(ほと)んどが布です。ロールして持ち運びしやすくなったのです。その方が、海外から来た旅行客には都合がいいのでしょう…多分その為に売上も伸びたに違いありません。
今回の展示会ではほんの数枚のボード絵画を額装して展示したのです。楽でした…額装は簡単でした。


チャリンダの細かな作業
たわいなさ、さえも感じ取れる彼らの小品です。

大きい体で、小さな作品を手掛けるチャリンダ…
残念だけれど、絵画は消耗品や食品ではないので、お腹がすくから何かを食べようとするのと同じように求めるお客さんは少ないのです。

私が展示会を開催する事について、知り合いには殆(ほと)んど皆無に近いくらい、話してはいませんでした。何故かといえば…知り合いが絵を好きかといえば、別にそうでもないというのが本当だからです。私は義理で展示会を観て頂いても仕方ないと思いました。本当に絵が好きな方に見て頂く以外に道はなかったのです。絵を観て頂いて開催者の自己満足を促す行為で終わる事はしたくはなかったのです。欲しくなる絵があれば、それを自分のものにしてしまいたい欲求から、購入に導きたかったのです。今までのような一桁高い高級絵画価格をしのいで、誰でも手に出来る庶民価格で…。

画廊に入れば小さな作品でも「これいいなー」って思うと、値段が数十万円しました。「ああ、買えない」そういって落胆した事があまりにも多いような気がします。そうではなく、これなら買えると思って頂ける額を設定したかったのです。
展示会場費、額装代、原画代、人件費、広告費…こう計算していくと、とほうもなく高価なものになるのが絵画の世界です。日本の物価高には恐れ入る…という結末を誰もが迎えることでしょう。

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ミスターキリマンジャロ
タンザニアと日本の距離は、誰もが感じる以上に、展示会を経験するとさらに深く強くそのギャップを感じざるおえないようになります。悲しいですが現実はそう簡単なものではないということが分かってきます。

アフリカは、鴻池や日立、はたまた力のある貿易会社に任せるのが一番…そうも思えるのです。

それでも、僅か身近にいる知人に、今回の展示会の話をした人がいました。…その人物が数百万出すから大阪で展示会をやらないか…と話かけて下さった時は嬉かったのです。その気持ちが嬉しかった…私には。
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2003.12.27
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